柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

自宅で常時接続を始めました

sasaki_makoto2009-04-05

苅部直丸山眞男』(岩波新書

丸山が徂徠研究の第二論文で、国家がなりたつ前にあるべき秩序として考えた「人間仲間」が、個人どうしが対面できる規模のアソシエーションの形で、現実にさまざま創られ、運営される。

だがシュミットが、敵を指定する決断の主体を主権国家に限ったのとは異なって、丸山は、国家をこえた「国際組織」にも、また国家の内にある「政党・労働組合・教会等」にも、その「内部統制」のはたらきとして微細な権力が生まれ、広い意味での「政治」が偏在すると考える。