柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

汪暉『近代中国思想の生成』(岩波書店)

汪暉『近代中国思想の生成』(石井剛訳、岩波書店)東アジア地域では、日本と韓国が相次いで自らの地域言語を採用することによって漢文の影響に抵抗し、自民族の書き言葉を創造した。まさに、こうしたことから、柄谷行人は音声中心主義(phonocentrism)――よ…

ミシェル・フーコー『生政治の誕生』

ミシェル・フーコー "Naissance de la biopolitique. Cours au College de France 1978-1979" 『生政治の誕生』国家を批判すれば、国家の破壊的で有害な効果を標定してみせれば、みんな賛成するわけです。でもね、こういう批判は一般的で、混乱しているんで…

8.27脱原発新宿デモ

太田出版、長池講義、丸川哲史氏といった方々が参加。 柄谷行人氏の参加はなかった。9月11日は日比谷公園からデモがあるようですが 新宿でいとうせいこう氏がラップ・パフォーマンス、 柄谷氏が発言を行うそうです。 http://2011shinsai.info/node/540 seiko…

■複眼的視点 世界史の中で通観

本音で語る沖縄史 仲村清司 新潮社評・柄谷行人(評論家) 朝日新聞 2011年8月28日http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2011082800012.html http://digital.asahi.com/20110828/pages/book.html@anzyo_ogawa 朝日の書評に柄谷行人さん。評された沖縄の本…

【次回の参加デモ】

http://associations.jp/ 8.27 新宿中央公園水の広場 18:00集合 9.11 再稼動反対・脱原発! 全国アクション 9.19 明治公園 13:30集合

対談 汎科学論 柄谷行人・尾関章

評論家 柄谷行人 朝日新聞編集委員 尾関章 2011年 11/26 土曜 15:30-17:30柄谷行人 1941年生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学・近畿大学教授などを経て、現在、評論家。著書に『定本 柄谷行人集』全5巻(岩波書店)、『近代文学の終り−柄谷行人の現在』(…

佐々木中は「わかる」ということを問題にしている

佐々木中『切りとれ、あの祈る手を 〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』(河出書房新社)つまり、大学の教養学部のカリキュラムが最も貧しい意味で「批評家」を生み出すようなシステムになっていた訳です。ですが、そのような理屈が通るのなら、イエス・キ…

熱力学第二法則

大澤真幸『量子の社会哲学』(講談社) だが、しかし、実は、物理法則の中に一つだけ例外がある。不可逆的な時間を表現していると解釈できる法則が、一つだけあるのだ。熱力学第二法則、すなわちエントロピーの不可逆的な増大を意味する法則が、その例外であ…

目的論的、交換的

大澤真幸『量子の社会哲学』(講談社) 目的論的な性格は、エンペドクレスに端を発し、アリストテレスも継承した四原資説にも浸透している。地上――厳密には「月」より下の世界――を構成する原資は、四つある、とされた。「土、水、空気、火」の四つだ。 デモ…

生麦事件

大熊一夫『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』(岩波書店) 一九六四(昭和三九)年三月二四日、ライシャワー米国大使が統合失調症の少年に刺されて重傷を負い、”精神病者を「野放し」にするな”の嵐がまきおこった。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3…

弔辞―劇的な人生を送る言葉 文春新書

@criticism_book まず、7月に柄谷行人先生も寄稿されている『弔辞―劇的な人生を送る言葉』が発売したニャぁ。文藝春秋に掲載された「弔辞」から50人分を収録したもののようニャぁ。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4166608150 8月13日

哲学の役割

Eurasiasociety @sasaki_makoto thank you very much for advice. 23時間前sasaki_makoto @Eurasiasociety The department of Philosophy is in Literature Faculty in Japan. I pay attention to Kojin Karatani. 23時間前Eurasiasociety @sasaki_makoto Wh…

阪神・淡路大震災のとき

『取り返しのつかないものを、取り返すために』(岩波ブックレット)内橋克人「不安社会を生きる」阪神・淡路大震災のとき、私は、生家が倒壊いたしました。震災の二日後に被災地に入り、それからの現実をずっと目に収めました。いつまで待っても、公的支援…

商品交換とは違ったタイプの交換

合田正人『吉本隆明と柄谷行人』読み終わる。 柄谷行人『定本4 ネーションと美学』 一般に、国家やネーションは、経済とは異なる、政治的、文化的、あるいはイデオロギー的次元にあると見なされている。しかし、私は、国家やネーションを広い意味で経済的な…

地震が来てこわれてしまった方が早い

『小島信夫批評集成 7そんなに沢山のトランクを』(水声社) 東京の都市について、いかにも無計画だが建築家は何とかする気はないのか、とバイルレがいった。磯崎(新)さんは、そんなことを考えるよりは、地震が来てこわれてしまった方が早い、といった。 …

伊勢と出雲

天照大神命 伊勢は日出づる国、出雲は日進む国なり、我霊は伊勢と出雲へ祀れよ。 天照大神が司った世界が伊勢から出雲、つまり現在の奈良を中心とした近畿地方であれば 宮崎や大分に伝わる天孫降臨・高千穂の神話をどう理解したら良いのだろうか。 初代天皇…

千葉雅也

31日、千葉雅也氏が持って来たのは思想地図βだと思ったら ディスカッション中でも言及。 同席だった浅田彰氏はどう思ったのだろう。 家に帰って見てみると確かに千葉氏の 「インフラクリティーク序説――ドゥルーズ『意味の論理学』からポスト人文学へ」 とい…

徳冨蘆花、トルストイ訪問

小島信夫「明治の弟とその妻 徳冨蘆花」 『小島信夫批評集成 3私の作家評伝』(水声社)この年(明治三十六年)『寄生木』のモデルとなる小笠原善平が訪れ、後に彼が旭川師団にいるというので、北海道へ夫婦で旅行を企てている。徳冨蘆花 明治三九年 トルス…

時代閉塞の現状

石川啄木「時代閉塞の現状」私が文学に求むる所は批評である。 『小島信夫批評集成 7そんなに沢山のトランクを』(水声社)私の住んでいる国立の駅のそばで、よく逞しい作品を書いている中上健次に出会うことがあるが、彼もいつか、私にいったことを紹介し…

哲学の起源[第三回]/柄谷行人

新潮 2011年9月号(2011/08/06発売) http://www.shinchosha.co.jp/shincho/newest/ ●【associations.jp】参加 08╱27 原発も再処理もいらない くり返すな! 原発震災 つくろう! 脱原発社会 新宿デモ 8╱27(土) 集 合:18:00 デモ出発:18:30 デモコース:「…

法文の建て物

先日、バルガス=リョサの講演を見たのは 東京大学・法文2号館だった。 『小島信夫批評集成 2変幻自在の人間』(水声社)やはり学生は、そうたくさんではないが、安田講堂や法文の建て物にたてこもっていた。『セブンティーン』(大江健三郎)についていう…

神田錦華小学校

30日、COMPLEXの東京ドーム2公演を見るのに 水道橋・庭のホテルに泊まった。部屋の浴室が白を基調としていて 91年、布袋寅泰のロンドン・ライブを見るのに泊まった テムズ川に面したスウェーデン系のホテルを思い出した。31日朝、チェックアウトしてアキバ…

お前もデモに行け

小島信夫が進藤純孝について書いている。『小島信夫批評集成 2変幻自在の人間』(水声社)しかし作家として考えた場合、誰でも知っていることかもしれないが、一口にいって大衆行動はその仕事とカンケイはない。カンケイはないどころか、「お前もデモに行け…

人類史的視点を持っていれば悲観的になる必要はない 柄谷行人 評論家

朝日新聞GLOBE 2010年7月5日 http://globe.asahi.com/feature/100705/04_4.html COMPLEXのDRAGON CRIMEは天安門事件を批判した曲だ。 先日、丸川哲史氏に 子安宣邦氏がなぜ『劉暁波文集』(岩波書店)を 問題にしているのか聞く事が出来た。 劉暁波 1989年に…

災害・国家・宗教

紀伊國屋ホールのシンポジウムで、磯崎新氏の 安政地震の後に明治維新が起きたという 指摘が印象的だった。明治維新は、徳川幕府の弱体化や開国後の混乱によって 明治政府に体制が変わったというより 幕府によって安政地震の復興が出来なかったという 原因が…