柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

岡崎乾二郎・柄谷行人 世界同時革命を論じる

冥王まさ子。本名の真佐子と僕の名前。 冥王星が惑星でなくなった。 ソンタグも柄谷行人も惑星的と言わなくなった。 などと考える。 Yotsuya Art Studiumのポスターに まだ惑星的という言葉が使われていた。 「世界同時革命を論じる」国連によって世界同時革…

否定と外部

ヘーゲル『精神現象学』(樫山欽四郎訳、河出書房新社) このことそのものは、そこでは、述語であった。が良心に至ってやっと主語(主体)となり(三〇〇)、意識の全契機を自らに措定したのであり、この主語はこれらすべての契機、すなわち実体性一般、外的…

木満致は蘇我満智だろうか

日本書紀 巻第十 応神天皇 二十五年(294年)百済の直支王が薨じた。その子の久爾辛が王となった。王は年が若かったので、木満致が国政を執った。王の母と通じて無礼が多かった。天皇はこれを聞いておよびになった。 ――百済記によると、木満致は木羅斤資が新…

ルソー・カント・ヘーゲルにおける一般的意志の差異について

ヘーゲル『精神現象学』(樫山欽四郎訳、河出書房新社) 全実在はもっぱら精神的なものである。この意識にとり、世界は直ちに自らの意志であり、この意志は一般的意志(ルソー)である。 否定は、人倫的世界が没落して行った、彼岸に在る一般的必然性(運命…

カローラIIに乗って

今日の昼、仕事で。 雪の悪路で車を運転する人を尊敬する。 ヘーゲルや柄谷行人を考えている場合ではない。 大熊一夫『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』(岩波書店)第1部 日本の悪夢 第2部 目からウロコ 第3部 精神病院の終焉 第4部 地域サービ…

カント・国連・エヴァンゲリオン

札幌のローソンで エヴァンゲリオン・クロニクルを立ち読みして (綾波レイの包帯ルックはアダルト業界とどっちが先なのだろう) 国連が出てくるのを知り驚いた。大友克洋による「幻魔大戦」の飛行体のようなデザイン。 現在でも国連軍という言い方はあるの…

「神の存在証明」必要だった理由

■天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡 八木雄二〈著〉 春秋社・5040円評・柄谷行人 評論家朝日新聞 2010年2月7日

ポニョを途中から見て

日曜美術館を見て、ラファエロやカラバッジオは どれほどキリスト教を信仰して宗教画を描いたのかと思う。 (昔、渋谷の映画館のデレク・ジャーマン特集で 「カラバッジオ」を見て泣いた。 ミケランジェロの名声でカラバッジオが消されたと思っていた。)数…

第六回 長池講義 開催情報

http://web.nagaike-lecture.com/ 会 場 : 長池公園自然館 東京都八王子市 日 時 : 2010年3月13日土曜日 13:00〜17:00 講 師 : 柄谷行人、新井政美、イアン・オネル、高澤秀次 テ ー マ : アジア共同体をめぐって――トルコと日本を中心に

92年、高城剛さん達と別れてバンクーバーに行きました

NAMに引退とか退職者というカテゴリーがありましたね。 ヘーゲル『精神現象学』(樫山欽四郎訳、河出書房新社) というのは、それ自身でそのまま非有であるような有は、仮象(Schein 現われ)と呼ばれるからである。だが、それは仮象であるだけでなく、現象…

Qは走り続ける

蒼井そら『ぶっちゃけ蒼井そら』(ベスト新書)礼儀も知った。ヘロドトス『歴史』何事でもその最後をよく見て、それがどんな結果に終るかを注目しなければならない。ヘーゲル『精神現象学』(樫山欽四郎訳、河出書房新社)なるほど、現にあるものは、感覚的…

友愛は数学用語だったのか

友愛数は、小川洋子の小説『博士の愛した数式』にも登場する。異なる自然数の組で、自分自身を除いた約数の和が、相互に等しくなる数をいう。一番小さな友愛数は、220と284。220の自分自身を除いた約数は1、2、4、5、10、11、20、22、44、55、110で、足すと2…