柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

静的なものと動的なもの

ドゥルーズ、ガタリ『リゾーム』(朝日新聞社) 蘭は雀蜂のイメージやコピーを形づくりながら、脱領土化する。しかし、雀蜂はこのイメージにならって自らを再領土化する。けれども、雀蜂は、それ自身が蘭の再生産(生殖)装置の一部になっているのだから、脱…

国連から世界共和国へ至る道 柄谷行人「世界史の構造」

朝日新聞 http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201008240093.html 井口時男 世界史の構造 柄谷行人著 古今の歴史論、批判的に再統合 http://www.nikkei.com/life/culture/article/g=96958A96889DE3E1E0E0E1E5E7E2E0E3E2EAE0E2E3E29F8891E2E2E3;p=9…

18世紀欧州に発する「否定」を批判

■反米の系譜学 近代思想の中のアメリカ ジェームズ・W・シーザー〈著〉 村田晃嗣ほか訳、ミネルヴァ書房・5775円 評・柄谷行人(評論家) 朝日新聞 2010年8月29日 http://book.asahi.com/review/TKY201008310142.html

新ゴに埋めつくされた名古屋

20日、東京からこだまで名古屋に着き 地下鉄に乗ろうとしたが 表示が全て最近良く使われるゴシック体の 新ゴで驚いた。モリサワ http://www.morisawa.co.jp/font/fontlist/details/fontfamily007.html 東京でも大江戸線、りんかい線、 副都心線ほか東京メト…

イスラエルの問題から考えること

ラブキン『トーラーの名において』で記述されている イスラエルに住みたい/住みたくないユダヤ人がいる、 イスラエルが受け入れる/受け入れたくないユダヤ人がいる という問題は 朝鮮半島と在日韓国・朝鮮人の問題と似ていると思った。 どちらもオスマン・…

菅直人よ、柄谷行人を読め  佐藤優

中央公論 2010年9月号 〈『機動戦士ガンダム』の作者の戦後〉 戦争を語る言葉がない時代を憂う 富野由悠季 佐藤優の新・帝国主義の時代19 菅直人よ、柄谷行人を読め 佐藤優 〈ツイッターが変える中国〉 人民の芸術家 蒼井そら老師をフォローせよ 古畑康雄 ht…

柄谷行人・苅部直「未来について話をしよう」

『週刊読書人』 【2010年8月20日号・2852号】 ◇特集=対談「柄谷行人氏・苅部直氏」 —「未来について話をしよう」 —『世界史の構造』(岩波書店)の刊行を機に— 生涯で初めての経験 理論的体系を創る 資本への対抗運動 消費・流通の場における闘争 互報性の…

フェリックス・ザ・キャット

フェリックス・ガタリ『アンチ・オイディプス草稿』 (ステファン・ナドー編、國分功一郎・千葉雅也訳、みすず書房) 抑制はダイアグラム化されていたものを再イコン化しようとする(第二の検閲――事後の抑圧〔Nachdrangen〕=放射−能動的な抑圧(5))。 編…

アマゾンに『世界史の構造』のレビューを書いたのだが

ユルゲン・ハーバーマス『討議倫理』(清水多吉・朝倉輝一訳、法政大学出版局) さて、ロールズ、ドゥオーキン、アーぺル、それに私のような普遍主義的アプローチは、近年、マッキンタイア、B・ウィリアムズ、Ch・テイラー、M・サンデル、またD・ウィッ…

南栗橋ではなく押上行きに乗りました

栗橋みなみ キャラクターデザイン:みぶなつき 徳島阿波おどり 「空の境界」 キャラクター原案:武内崇 キャラクターデザイン:須藤友徳 「東方Project」 制作:ZUN 女子大学生の「性」と「男子」 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100809-000000…

「神学」の復活 宗教批判を批判

■宗教とは何か テリー・イーグルトン〈著〉 大橋洋一・小林久美子訳、青土社・2520円 評・柄谷行人 評論家 朝日新聞 2010年8月8日第一章 地の屑 第二章 裏切られた革命 第三章 信仰と理性 第四章 文化と野蛮

理論理性と実践理性

ユルゲン・ハーバーマス『他者の受容』(高野昌行訳、法政大学出版局) また、永続的に連盟に参加する諸国家がそれぞれ各自の最高権力を保持しているので、この連盟は国家としての性質を備えた世界共和国へと進むこともない。こうして「一つの世界共和国とい…

哲学と構想

ユルゲン・ハーバーマス『他者の受容 多文化社会の政治理論に関する研究』 (高野昌行訳、法政大学出版局)すでに存在しているものをただ解釈学的に説明するだけの哲学は、批判力を失ってしまうだろう。哲学は実際に定着している信念を引き継ぐだけでなく、…