柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

そろそろ仕事が決まるかもしれません

カント『実践理性批判』第一部第一編一章七節 定言命題Handle so, daβ die Maxime deines Willens jederzeit zugleich als Prinzip einer allgemeinen Gesetzgebung gelten konne. あなたの意志の格率が、つねに同時に普遍的立法の原理として妥当しうるよう…

自己にとって表出とは何か

ソシュール『一般言語学講義』 通時論的なものと共時論的なものとの対立は、あらゆる点に現われる。 たとえば――もっとも見易い事実から始めるならば――それらには同等な重要性がない。この点からすれば、共時論的部面のほうが他を抑えていることは明らかであ…

エド・サリバン、東京裁判

ジル・ドゥルーズ「ノマドの思考」『ニーチェは、今日?』(ちくま学芸文庫)とはいえ、あらゆるコードをもつれさせることは、もっとも単純なエクリチュールの水準でも、そして言語活動(ランガージュ)の水準でも容易なことではありません。目下のところ似…

今日も札幌・日本生命ビル

ホルクハイマー、アドルノ「オデュッセウスあるいは神話と啓蒙」『啓蒙の弁証法』(岩波文庫) この叙事詩には、あらゆる故郷の前提をなす定住生活が遊牧時代のあとに続いたものとする、歴史の記憶が澱んでいる。もしも定住とともに成立した私有制の確固たる…

ジャガイモはアメリカ原産らしい

川北稔編『ウォーラーステイン』(講談社選書メチエ)川北稔「ヘゲモニー」優位は生産・流通・金融の順に確立し、その順に崩壊する。玉木俊明「オランダのヘゲモニー」オランダは、イデオロギーからかなり自由な国であった。 A・G・フランク『リオリエント…

景気が良くなると何がしたいですか?

フェルナン・ブローデル『地中海II』(藤原書店)物々交換は市場経済の下準備をおこなうが、現金による支払いだけが市場経済を活気づけ、促進するのだ。 pikarrrさんもブローデルを読んでいる。 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20090215

『日本近代文学の起源 原本』

講談社文芸文庫 柄谷行人 \1,050 3/10 本やタウン http://www.honya-town.co.jp/hst/HT/kinkan/bunko/02_b.html

東浩紀はエヴァンゲリオンが柄谷行人的と言っているのではないか

表面的には引用に特徴がある。 東浩紀の渦状言論 はてな避難版 http://d.hatena.ne.jp/hazuma/20090202批評の書き方 実践編14 ところで、そこで言ったことですけど、ぼくは基本的に、あるタイプの文芸評論はだれにでも簡単に書ける、と思っています。だから…

浜崎りおと午前1時まで

デリダ、ボッラドリ「自己免疫:現実的自殺と象徴的自殺」 『テロルの時代と哲学の使命』(岩波書店)デリダ ベンヤミンは、いかに国家が自身のために、まさしく脅威を通して暴力の独占を我がものにする傾向を持つのかについて語っています(「暴力批判論」…

旭川神楽・はるやまのスーツと革靴が調子良い

松宮秀治『芸術崇拝の思想』(白水社)なぜ今日ではだれもが正面切って、たとえば小説に対して「たかが小説にすぎないじゃないか」、あるいは絵に対して「たかだか絵にすぎないじゃないか」と公然とつっかかっていったりしなくなってしまったのか。 ハーバー…

旭川のバスはニューヨークの地下鉄のようで楽しい

松宮秀治『芸術崇拝の思想』(白水社)は、 芸術の定義のないまま一般的な認識を前提して議論が行われている。 芸術は技術、模倣と異なる。 世阿弥、芥川龍之介の作品は芸術である。 芸術は反権力的で文化は体制擁護的である。 藤原書店 http://www.fujiwara…

エヴァンゲリオン、メッセンジャー、郵便

「序」、「破」(「序」のポスターと飛鳥ラングレーが違う)の次は 「急」と思われる。 東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生』(講談社現代新書) 柄谷によれば、前近代の物語の言葉は「不透明」で、近代文学あるいは自然主義の現実描写は言葉を「透明」にする…