柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

東浩紀はエヴァンゲリオンが柄谷行人的と言っているのではないか

sasaki_makoto2009-02-10

表面的には引用に特徴がある。


東浩紀の渦状言論 はてな避難版 http://d.hatena.ne.jp/hazuma/20090202

批評の書き方 実践編14

 ところで、そこで言ったことですけど、ぼくは基本的に、あるタイプの文芸評論はだれにでも簡単に書ける、と思っています。だからこそ、そんな講義も引き受けたわけです。
 その理由は、柄谷行人以降に書かれている多くの評論が、じつはぼくが「前期/後期モデル」と呼ぶある単一のフォーマットに則って書かれているからです。
 それはこのようなかたちをしています。批評の対象となるのがXという作家あるいは思想家だとしましょう。すると、そのフォーマットに則ると、つぎのような批評が書かれます。「Xには前期と後期がある。前期XはAをテーマにしている。そして後期Xは一般にはダメだと言われる。しかしじつは、後期XはAを突き詰めたがゆえに、むしろ困難Bに立ち向かっているのだ。ではそのBはなにか。ぼくたちもまたそこでXと同じ困難に直面せざるをえない」云々。ここでのポイントは、作家のなかに「困難」を見つけ、それと書き手が共振すること。そしてその「困難」を見つけるために、作家のなかに前期と後期という(名指しはなんでもいいのですが)、一種の切断線を導入することです。このふたつができれば、批評の90%は完成したと言っていい。



思想地図 vol.2 日本放送出版協会

「特集・ジェネレーション」に寄せて 東浩紀北田暁大

特集・ジェネレーション

I 家族の現在

毀れた循環 本田由紀
それでも、家族は続く 信田さよ子

II 労働と創造の新しい関係

ゲームプレイ・ワーキング 鈴木健
対抗的創造主義を生きよ! 橋本努
民主主義のための福祉 田村哲樹
私小説的労働と組合 大澤信亮

III 世代論をどう捉えるか

世代間対立という罠 上野千鶴子インタビュー(聞き手・北田暁大
〈ジェネレーション〉を思想化する 天田城介
「総中流の思想」とは何だったのか 森直人

特集・胎動するインフラ・コミュニケーション

[座談会]ソシオフィジクスは可能か 東浩紀北田暁大+西田亮介+濱野智史
「ソシオフィジクス」を知るための10冊 西田亮介+濱野智史
ニコニコ動画の生成力 濱野智史
〈社会〉における創造を考える 西田亮介
[座談会]再帰的公共性と動物的公共性 東浩紀大屋雄裕笠井潔北田暁大

[特別掲載]「市民性」と批評のゆくえ 入江哲朗