柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『プルードン・セレクション』(河野健二編、平凡社ライブラリー)

『プルードン・セレクション』(河野健二編、平凡社ライブラリー)参考文献 『世界共和国へ』柄谷行人著 岩浪新書 二〇〇六年阪上孝「解説――プルードン思想の可能性」経済人類学者のカール・ポランニーは『大転換』(一九四四年)で、本来商品でなかった労働…

オルトヴィン・ヘンスラー『アジール』(国書刊行会)

舟木徹男「解題――アジールの近代――」 オルトヴィン・ヘンスラー『アジール――その歴史と諸形態』(舟木徹男訳、国書刊行会) 彼(ジャン・ジャック=ルソー)がアルプスの自然にはじめて美を見出した人物であることは有名だが(144)、「森に二十歩入れば権力…

茂木健一郎氏

茂木健一郎 ‏ @kenichiromogi 最後に一つ。それぞれが、得られるデータや技術的見通し、地政学的な視点を考慮して判断すべきだけど、今の日本では、脱原発、反原発と言っている方が空気に迎合してラクだよね。メガスターの大平や池田信夫さんのように、原発…

アラン・テスタール『新不平等起源論』(法政大学出版局)

縄文(最古の土器)、アイヌ、北海道への言及が意外だった。 アラン・テスタール『新不平等起源論 狩猟=採集民の民族学』(山内昶訳、法政大学出版局) ところで、数多くの研究からいまや明らかにされているところでは、日本の縄文時代のセラミックが、世界…

与謝野鉄幹「誠之助の死」

与謝野鉄幹「誠之助の死」日本人で無かつた誠之助、 立派な気ちがひの誠之助、 有ることか、無いことか、 神様を最初に無視した誠之助、 大逆無道の誠之助。ほんにまあ、皆さん、いい気味な、 その誠之助は死にました。誠之助と誠之助の一味が死んだので、 …

高澤秀次『文学者たちの大逆事件と韓国併合』(平凡社新書)

高澤秀次『文学者たちの大逆事件と韓国併合』(平凡社新書)「熊野大学」(開設者・中上健次)、「長池講義」(主宰・柄谷行人)、静岡「有度サロン」(発起人代表・鈴木忠志)、朝日カルチャーセンター(新宿)」(担当・長澤洋子、横井周子)などでの多く…

【大阪の起源】柄谷行人を解体する42【タトゥーあり】

http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/philo/1334198296/ 【大阪の起源】柄谷行人を解体する42【タトゥーあり】 1 :橋の下から:2012/04/12(木) 11:38:16.75 0 本人は「北の国から」調で歌ってるつもりです。↓ ,,;;::jjiiiiiiiiiiiiiiiii::;;,, ノj ` ´ iii jj…

栗原信義さんのバイクに再び

エリック・ホッファー "What We Have Lost" 「われわれが失ったもの」 「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」1974年10月20日号 『エリック・ホッファー・ブック』(中本義彦訳、作品社)たとえばミッドウェー海戦において、アメリカ人は極度の劣勢のなか…

『老子』(第五十五章)

『老子』(第五十五章)この調和を知ることを永久不変の道とよび、永久不変の道を知ることを、真の知恵とよぶ。 森三樹三郎『老子・荘子』(講談社学術文庫) ところが、この孔子のあとに生まれた老子は、これとは全く逆の見方をしたのである。 孔子(紀元前…

江戸屋猫八百氏

絓秀実『反原発の思想史』(筑摩選書) もはや、能動的なテロリズムが不可能に思える今日、震災等の「自然災害」というテロのみが、人民の基底に今なお存在している「社稷(コミューン)」的なものを露呈させ、一瞬であってもユートピアを可能にしてくれる、…

絓秀実『反原発の思想史 冷戦からフクシマへ』(筑摩選書)

絓秀実『反原発の思想史 冷戦からフクシマへ』(筑摩選書)新左翼系と目される脱原発環境市民団体「たんぽぽ舎」は、「福島」以降の新左翼の結集軸だが、設立は一九八九年と、遅れている。 資料:国家機能という原子炉の制御不能、あるいはチェルノブイリと…

統制的/構成的

『デリダ 政治的なものの時代へ』(岩波書店) チャー「デモクラシーの時ならぬ秘密」このような実践的理念をはたしてカント用語で言う「統制的」と厳密にみなすことができるかどうかは議論の余地がある。というのも、カントにおいては、統制的/構成的とい…