2011-08-07 時代閉塞の現状 石川啄木「時代閉塞の現状」私が文学に求むる所は批評である。 『小島信夫批評集成 7そんなに沢山のトランクを』(水声社)私の住んでいる国立の駅のそばで、よく逞しい作品を書いている中上健次に出会うことがあるが、彼もいつか、私にいったことを紹介しようと思っていた。 この若者は、羽田で肉体労働をしていた頃、ゼロックスにとったフォークナーの翻訳『エミリーの薔薇』にのっている短編をポケットに入れて読んでいたといった。