柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

新千歳空港駅ホームの広告はすべて花畑牧場だった

sasaki_makoto2009-04-26

エマニュエル・レヴィナス『困難な自由』(合田正人監訳・三浦直希訳、法政大学出版局

他者に概念を適用することで、他者をこれこれと呼ぶことで、すでにわたしは他者に訴えかけている。わたしは単に認識するだけではなく、社会をなすのだ。発話(parole)が含意するこの交流は、まさに暴力なき行為である。

社会は、人間的群衆(multitude)の共存とは別のもの、群衆が課す新しい複雑な法への参加とは別のものであり、自己の外に出ることという奇跡なのである。