大澤信亮の価値
日蓮宗の本山という藻原寺がある茂原に住み
網野義彦を読むと日蓮に興味を持つようになった。
安房鴨川出身で
生涯幕府を批判し続けた日蓮は柄谷行人のようだ。
日蓮は蝦夷地に関心があったようだし
弟子の日持は北海道から大陸に渡ったという。
図書館でそもそも『千のプラトー 中』(河出文庫)を購入していなかった。
ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ『千のプラトー 資本主義と分裂病 下』
(宇野邦一・小沢秋広・田中敏彦・豊崎光一・宮林寛・守中高明訳、河出文庫)
を読む。旭川の家に単行本はある。
強迫的な文章は序章「リゾーム」のみなのか。
檜垣立哉『瞬間と永遠 ジル・ドゥルーズの時間論』(岩波書店)
互盛央氏は岩波書店「思想」の編集長なのか。
『フェルディナン・ド・ソシュール』(作品社)はまだ読んでいない。
ソシュール研究者が「思想」を編集。
丸山圭三郎と岩波書店という関係があったからか。
編集者はチョムスキーとソシュールを相対化出来る人が良いと思う。
ドゥルーズはキューブリックの「2001年宇宙の旅」の衝撃によって
『シネマ』の他、ガタリとの共作『アンチ・オイディプス』等も
書いたのではないか。
たとえば、吉田司の『宮澤賢治殺人事件』およびそれを受けた柄谷行人・吉田司・関井光男・村井紀の共同討議「宮澤賢治をめぐって」(「批評空間」第II期―14号)では、賢治の作品が戦時下において戦意昂揚に用いられていた事実が指摘されている。
羅須地人協会の当初のプランはおそらく、生産者が組合形式で生産することで資本家による搾取=産業資本を揚棄し、しかも、そのように生産された品物を生産者たちが直接交換し合うことで中間業者による搾取=商業資本をも揚棄するというものだった。
賢治は、共同体と共同体の間に生まれ、共同体内部に流れ込んだ貨幣経済を揚棄するポイントを、共同体と共同体の間で生まれた世界宗教の起源に遡ることで見出そうとする。
上記は宮澤賢治が「農民芸術概論綱要」で述べていたというが
柄谷行人のNAMや「世界史の構造」の議論に酷似している。
大澤氏によれば、賢治は田中智学(国柱会)の
純正日蓮主義に強く影響されたという。
「柄谷行人論」は新潮2008年11月号の雑誌版と異なり
『世界史の構造』への言及がある。
下記のやりとりの影響があったかは分らないが
解説の印象は無くなり、記述がスリリングに
カッコよくなっている。
大澤信亮 1976年東京生れ。文芸批評家。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。
2007年「宮澤賢治の暴力」で第39回新潮新人賞〈評論部門〉受賞。本書『神的批評』は初の単著である。
大澤信亮「いかに神の力を発動させるか──「『世界史の構造』を読む」を読む」
(atプラス07)もそのうち読もう。
「南無妙法蓮華経」の七字で「法華経の教えに帰依をする」という意味である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E7%84%A1%E5%A6%99%E6%B3%95%E8%93%AE%E8%8F%AF%E7%B5%8C