柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

絶対の自由

ゴーガルテン佐藤優が講演で言及していたが
無宗教だ、物語が終わったと考える事は危険だ。
そう思っている人間ほど簡単に物語に呑み込まれてしまう」
という趣旨だろうか。
オウム事件もちょうどNHKの番組を見た所だった。


世界宗教史8』(エリアーデ原案、ちくま学芸文庫

リヒャルト・シェフラー「啓蒙主義以降のヨーロッパにおける宗教的創造性と世俗化」

 フリードリヒ・ゴーガルテンにより強調されたプロテスタント的生活形式の「純粋な世俗性」は、そうした疑似宗教的誘惑に対する最良の防壁であろうか。

 こうした試みは、実際には逆に個々の世俗領域、とりわけ政治・社会的秩序やその改革の「再聖化」へと通じていたのであり、ゴーガルテンが警告せんとしたのもこのことであった。


島田裕巳「ハイパー・テキストとしての『世界宗教史』」

 エリアーデは、ヨーガの修行が目的とする「絶対の自由」について、それが「生命と人間の個性を完全に否定するという代償によって得られるもので」あるとも述べている。これはまさに、オウム真理教のなかで起こったことである。