柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

否定的なもののもとへの滞留(ジジェク)

ヘーゲル『精神哲学』(岩波書店

 この分裂がもっている限定された意味――すなわち精神がこのように自分自身(精神自身)を否定するもののなかにあって自分自身の(精神自身)もとにあるということ――はなおいっそう詳しい展開を必要とする。

この目的のためにわれわれは、われわれが例えばもろもろの困難にたえる際に、われわれは或る否定的なもののなかにあってもわれわれ自身のもとにあるのであり、しかもそのためになおなんら愚者である必要はないということを注意することができる。


チェーホフ全集13』(神西清池田健太郎原卓也訳、中央公論社

シベリヤの旅
サハリン島


マルク・ブロック

ヨーロッパの歴史など存在しない。存在するのは世界の歴史である。


アンドレ・グンダー・フランク リオリエント アジア時代のグローバル・エコノミー
山下範久訳 藤原書店

第1章 現実の世界史とヨーロッパ中心的社会理論の対決に向けて
第2章 グローバルな交易の回転木馬、一四〇〇〜一八〇〇年
第3章 貨幣が世界をめぐり、そして世界をまわす
第4章 グローバル・エコノミー――比較および諸関係
第5章 横に統合されたマクロ歴史
第6章 なぜ西洋は(一時的に)勝ったのか
第7章 歴史記述上の結論と理論的含意