柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

ノモンハン事件、朝青龍

田中克彦ノモンハン戦争』(岩波新書

一九三九(昭和一四)年夏、当時の満洲国とモンゴル人民共和国とが接する国境付近で、国境地帯の領土の帰属をめぐって、五月一一日から九月一五日まで四か月にわたる死闘が繰り返された。

この戦争を指すノモンハンという語について説明しておかなければならない。これは地名ではない。直訳すると「法王」という、チベット仏教ラマ教)の僧の位階を示す語であり、さらに好奇心のある人には、この「法」にあたるモンゴル語ノムが、ギリシア語のノモス(おきて、慣習、法)に由来すると知ることは興味深いであろう。


ヘーゲル『歴史哲学 上』(岩波書店

蒙古人は中央アジアからシベリアにまでまたがり、シベリアではロシア人に隷属しているが、その蒙古人はラマ教を信奉している。