柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

15日から『世界史の構造』を持って旅にでも

スラヴォイ・ジジェク『パララックス・ヴュー』(山本耕一訳、作品社)
序 迫りくる弁証法唯物論
第一部 星のパラドックス 存在論的差異のわな
柄谷行人の『トランスクリティーク』は、つよい印象をあたえる著作だが、そのうちでかれは、そうした「パララックスな見かた」の批判的な潜勢力について、熱心に主張している。かれによれば、ことばの厳密にカント的意味でのアンチノミーの立場にゆきあたったときには、ひとつの面を他の面に還元しようとする試みはすべて否定すべきなのである。(まして、対立するものの一種の「弁証法的総合」を成立させようとする試みなどは論外である。)逆に、われわれは、アンチノミーは消去できないと主張すべきであって、ラディカルな批判の地点を、別の立場に対立するある一定の立場と考えるべきではない。批判の地点は、複数の立場のあいだの消去できないギャップそのもの、それらの立場のあいだの純粋に構造的な間隙と考えるべきだというのが、柄谷の主張である。カントの構えは、こうして、「自分自身の視点から見ることでもなければ、他人の視点から見ることでもなく、差異を通してあきらかにされる現実を正視すること(パララックス)である。」
第二部 太陽のパラドックス だれでもないことの耐えられない軽さ
第三部 月のパラドックス 引き算の政治学にむけて


八木雄二『天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡』(春秋社)
第I部 中世とは何か
第II部 中世哲学の誕生と発展
第III部 中世哲学の成熟と終焉


アンヘルエステバン、ステファニー・パニチェリ
『絆と権力 ガルシア=マルケスカストロ』(野谷文昭訳、新潮社)
序:芸術と蠅
第1部 友情の始まり
第2部 権力と栄光
第3部 キューバから天へ:神、ハバナに入る


関本洋司 http://yojiseki.exblog.jp/9796192


紀伊國屋サザンシアター http://www.kinokuniya.co.jp/05f/d_01/hall36/hall01.html#event
問合せ 03-5361-3321

『神話が考える』(青土社)刊行記念 「10年代の文化の地平」
7月6日(火) 19:00
東浩紀 福嶋亮大 濱野智史 黒瀬陽平 渋谷慶一郎 荻上チキ

『縄文聖地巡礼』(木楽舎)刊行記念
坂本龍一 中沢新一
7月27日(火) 19:00


田中希生 http://twilog.org/kio_tanaka