柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

上部構造

汪暉『近代中国思想の生成』(岩波書店

つまり、ネイション・ステイトとネイション・ステイト・システムは、近代の国際的・国内的市場社会の政治的上部構造なのだ。

近代の「社会」や「市場」は、それより前のさまざまな社会的要素や制度的要素の改造や再構築であり、そうした改造や再構築は、はじめから社会の上部構造(国家)の関与において行われたのだ。