柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

遊牧民族

カール・カウツキー『キリスト教の起源』(法政大学出版局

 ステップや砂漠は貧しいが好戦的な遊牧民族をうんだ。

 これにたいして、東方では中央アジア、西方ではアラビアが好戦的遊牧民の無尽蔵の貯蔵庫となった。

 彼ら(ヘブライ人)がベドゥイン族〔砂漠に住むアラビア人〕のように漂泊していたことから考えれば、彼らはすでに前からエジプトの境やシナイ山の付近にたのかもしれないが、パレスティナに定住するようになって初めて安定した姿をとり、遊牧民族の不安定の段階からぬけ出したのであった。遊牧民族の段階ではまだ永続的な大きな民族的結合をなすにはいたらなかった。


遊動と遊牧は同じなのだろうか。カウツキーはドゥルーズ同様、遊牧民=好戦的・モンゴルというイメージが強いようだ。