柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

普遍主義的な目的

ミルチア・エリアーデ
世界宗教史4 ゴータマ・ブッダからキリスト教の興隆まで(下)』
(柴田史子訳、ちくま学芸文庫

しかし、ヘレニズム時代、とくにローマ帝国のもとではこれらのオリエントの宗教は民族性を失い、構造のうえでも救済論においても、普遍主義的な目的を説くようになった。

 仏教やキリスト教のような普遍的宗教として、マニ教はこの二つの宗教と同様に、宣教を使命とする宗教であることを強いられる。