季刊at(あっと)5号
*季刊『at』5号は「エコシュリンプ」特集です。
・特集 その後の『エビと日本人』報告
村井吉敬著『エビと日本人』(岩波新書)はバブル期に刊行され、資源収奪型のエビ漁業を批判するとともに、エビを食べ過ぎる日本人に警鐘を鳴らしました。その刊行の直後、持続可能な伝統養殖によるエビの輸入がATJ(オルタトレードジャパン)の手により始まりました。この民衆交易によるエビは「エコシュリンプ」と呼ばれています。エコシュリンプ事業の歴史を克明にレポートし、南北の新しい連携の姿を紹介する特集です。
村井吉敬 『エビと日本人』以降のエビ・インドネシア・日本
津留歴子 伝統的エビ養殖の持続的発展
近藤康男 ATJのエコシュリンプ事業小史
堀田正彦 エコシュリンプの養殖技術改革プロジェクト報告
・小特集 東南アジアの出稼ぎ最新事情
高畑幸 日比「出稼ぎ」から見える近代とは
鈴木和夫 結婚ビザ取得支援事業の興隆
安里和晃 移動の世紀の<再生産労働>
その他、注目の連載陣として、
柄谷行人 『世界共和国へ』に関するノート1
上野千鶴子 ケアの社会学4 ケアとはどんな労働か?
大西巨人 春秋の花
また、「英国オックスファムとは何か?」(市橋秀夫)、「<民衆の対抗暴力>像の変遷」(太田昌国)などの力作論文があり、盛り沢山の内容です。
かと思うと、やはり次の事を考える。
・7世紀まで
「やまと」の「倭」は中国での呼称、
「いかるが」「あすか」「かすが」の
「斑鳩」「飛鳥」「春日」は中国の詩文から
使われるようになったらしい。
・8世紀以降
上記に対し、「なら」(朝鮮語で国の意味だという)の
「寧楽」(後に奈良)が万葉仮名的なのはなぜだろう。
かつて梅原猛氏の著書から知ったが、
「古事記」は推古天皇まで、
「万葉集」はその次の舒明天皇の国見歌から始まる。