柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

季刊at(あっと)6号

*季刊『at』6号は農業論特集です。

かつて、「先進国は工業国、後進国は農業国」という図式がありましたが、いまや、「先進地域は工業国で農業国でもあり、後進地域は工業国でも農業国でもない」という新しい図式が成り立っています。では、この日本はどこに位置づけられるのか?
加えて、農産物の自給率が極端に低下するとともに、農村の活力はとみに低下している今日、ヒトが生きる限り農業=農村は不可欠なものであり、自然の物質代謝の中でしか生存できないという持続条件を前提にして、そもそも現代農業の存立条件とは何か、農業を支える「主体」とは誰であるのかを問う、画期的な農業論特集です。
特集は次のような力作論文で構成されています。

<現代農業論入門>
・世界農業類型と日本農業        野田公夫
・経済グローバル化と「売る」ための農業 原洋之介
・日本型農業は1ha営農にあり     篠原 孝
エントロピー論から見た農業      槌田 敦
・農地改革とNGO・住民組織の挑戦   堀 芳枝
・ゲランドと木浦の塩田を結ぶもの コリン・コバヤシ

ご一読の上、ご批判ご感想を是非お寄せ願います。

豪華連載として、広く社会の注視を集めている
・『世界共和国へ』に関するノート(2) 柄谷行人
・ケアの社会学(5)ケアされるとはどんな経験か?
                    上野千鶴子
の二つは、ますます論旨か佳境に入っています。
他に、大西巨人『春秋の花」があります。

また、映画『それでもボクはやってない』で久々にメガホンを取った周防正行監督のロングインタビュー。
論文として、「<民衆の対抗暴力>についての断章」太田昌国、「<病者の夢>としてのアソシエーション」斉藤渉など、意欲的な作品が盛り沢山です。