柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

柄谷行人『世界史の構造』(岩波書店、二〇一〇年)

柄谷行人トランスクリティーク』(岩波現代文庫

序文
イントロダクション――トランスクリティークとは何か
第一部 カント
第1章 カント的転回
第2章 綜合的判断の問題
第3章 Transcritique
第二部 マルクス
第1章 移動と批判
第2章 綜合の危機
第3章 価値形態と剰余価値
第4章 トランスクリティカルな対抗運動

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ヘーゲル『学の体系第一部 精神現象学』(樫山欽四郎訳、河出書房新社

序論

また世界史のなかで世界精神は、各々の形式においてできるだけ自らの全実質に形態を与えるのであるが、そういう世界史の巨大な労苦を、個人の実体と世界精神とはひき受けるだけの忍耐をもっていた。

しかしその通りではあるが、同時に個人は、この仕事を自体的には完成しているのだから、その努力は世界史の場合ほど大きくなくともよい。