柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

柄谷行人・高澤秀次『世界史の構造』余滴

sasaki_makoto2011-01-16

「世界史の構造」の次は「哲学の起源」のようだ。
柄谷行人は、国家の為の哲学になってしまったプラトンアリストテレスに対して
それ以前に存在したイオニア哲学(ヒポクラテスデモクリトス)に注目する事によって
哲学史を転覆させようとしている。

柄谷氏が特に注目しているのはヘロドトス
アーレントが『革命について』で言及したイソノミアだ。
哲学者、思想家、歴史家という分類をしない。
ブッダ孔子も哲学者である。
ヘロドトスの『歴史』は人類学である。

原始キリスト教に対して、後世の神学は国家のために作られた
キリスト教プラトンアリストテレスを取り入れることによって)。

日本でも、国家が民衆を支配するために仏教を導入した。
大乗仏教は農民を支配するためのものであり
インドでも仏教が廃れたのではなく農民支配のためにヒンズー教に変質した。