ナチスとニーチェ作品の曖昧な関係
ドゥルーズによれば、ニーチェは反ユダヤ主義に否定的だったという。
ニーチェ『遺稿集』
純血種のこの恥知らずな出鱈目野郎に数えられる者とは、付き合わないようにしなさい。
ニーチェ、フリッチェ宛の書簡、一八八七年三月二三日、二九日
結局、ツァラトゥストラの名が反ユダヤ主義者たちの口から発せられるときに私がどんな感じをもつか、あなたにわかるだろうか!
ナチスがニーチェ作品と曖昧な関係をもっていたことは知られている。この〈曖昧な〉というのは、ナチスはニーチェ作品を好んで引き合いに出していたが、しかしそれができたのも、一部を削除して引用したり、出版を悪用したり、主要著作を発禁にしたりする限りでのことだったからである。それに反して、ニーチェ自身はビスマルクの体制とは曖昧な関係をもたなかった。さらには、汎ゲルマン主義、反ユダヤ主義との関係も同様である。彼はそれらを軽蔑し、嫌悪していた。
志紀島啓 http://blog.livedoor.jp/kay_shixima/archives/2011-01.html#20110122
スラヴォイ・ジジェク『身体なき器官』(河出書房新社)
時代外れの相似性をもちだすという危険を冒して言えば、この創成は、彼が完全に〈神〉に成る前に〈神〉に起きていたことという〔神の〕前史(崇高なロゴス)であって、それは、実際には、構成された現実に先立つ潜勢的な量子的振動状態といった、量子力学〔的な了解〕に近接してはいないだろうか?
hazuma
ちなみにぼくがドゥルーズでいちばん好きな本は『意味の論理学』といっても全部読んでいるわけではないけれど……。『意味の論理学』は不思議の国のアリスの話から始まるのです。
5:32 PM Feb 1st, 2010