柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

ルネ・ジラール

『このようなことが起こり始めたら… ミシェル・トゥルゲとの対話』
小池健男・住谷在昶訳、法政大学出版局

福音書は、人類が〈愛による支配〉を選ぶだろうなどとは、まったく預言していません。人類は大きな十字路にさしかかるたびに、正しい道を選ぶことができるでしょうし、その道に何の不都合もないでしょう。たとえば今日、われわれはそうしようと思えば、原子爆弾をすべて廃棄する決定を下すことも、すべての飢えた人々に食糧を与える決定を下すこともできるでしょう。論理的にそれは考えうることですし、実際問題としても十分に実行可能です。最強の諸国の何人かが頭を切り替えて、それを決定しさえすればいいのです。〈模倣行為によって〉反応が連鎖的に起こり、それが伝播するためには、最初の話合いがうまくいきさえすればいいのです。でもこの模倣行為がまちがった方向に作用する可能性も多分にあります。人間の日常の法則は暴力ですから。


大惨事でパニックするエリートと機能しない政府
どん底で助け合う普通の人々と機能する市民社会
100年の災害史が示す人間コミュニティの真実とは
――「災害ユートピア」著者レベッカ・ソルニット
http://diamond.jp/articles/-/12839