柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

水村美苗『日本語が亡びるとき』(筑摩書房)

1月6日 布袋寅泰名古屋国際会議場センチュリーホール
1月8、9日 布袋寅泰大阪国際会議場・グランキューブ


水村美苗日本語が亡びるとき』(筑摩書房

 クリスは自在にハンドルを動かしながら、アメリカの知識人特有の呆れるほど秩序だった頭――「and」と「but」の区別すらはっきりつけずに話す日本人には到達不可能な秩序だった頭で、IWPのこれまでの歴史やら今の経済状況やらを、次から次へと説明してくれた。


水村美苗は、日本の首相が国際会議で英語を話せない事を問題にしている。


8日の「新報道2001」で、猪子寿之氏は日本では過去の法律を守ろうとする為
新しい産業が育たないと言っていた。
http://kakaku.com/tv/channel=8/programID=13468/episodeID=536722/
 猪子氏は、自身の経験からIT産業支援の拡充をと話した。スイスでファイルの違法コピーを合法化した例をあげ、日本は既存の産業を守りすぎているとした。


日本では、首相が英語を話せないのも法律を変えようとしないのも
敗戦と天皇制に原因があると思う。
戦後の日本は国際社会で責任を持たされていない。従って英語能力は不要。
また、法律を適宜変えてしまうと、象徴天皇制を規定した憲法第1条を
検討する可能性が出てくる。それはムラ社会・日本の人々に動揺を与える。


福嶋亮大『神話が考える ネットワーク社会の文化論』(青土社

 ここ(カール・シュミット『現代議会主義の精神史的地位』)で「人民の意志」と言われるのは、それほど古い主題ではなく、政治学的には一八世紀のルソー以降に本格化した新しい領域である。

 柄谷行人が言ったように、このシュミットの論法は、まさに「拍手喝采」に基づくヒットラーの感情の政治そのものである*11。

*11 柄谷行人『〈戦前〉の思考』(講談社学術文庫、二〇〇一年)五一頁。