柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

第六回 長池講義 アジア共同体をめぐって

sasaki_makoto2010-03-14

柄谷行人氏。
今回、以前と比べて、進行役を努めていたのは
新井氏と初対面だったからか。
声も大きく、自身が企画した長池講義へのモチベーションが高く
「世界史の構造」を書き上げ、新しい展開に関心が移っている為かと思う。
トルコでイスラム教徒とキリスト教徒が共存しているが
氏の言う今後の国際連合、世界共和国のモデルになると
考えているのかもしれない。
北朝鮮クルドも韓国のように経済的に豊かになれば
(他国が技術援助を行う事により)問題は解決する。
北朝鮮問題はかつて朝鮮を併合した日本に責任があり
解決出来るのは日本である。


新井政美氏。
配布されたオスマントルコの資料を見て
東欧の他、ギリシャマケドニアオスマン領だった事を思い出し、
マルクスニーチェフロイト
ハイデガーヒトラー、近代オリンピックには
古代ギリシャへの関心があったが
ギリシャはヨーロッパであるという根拠がどれだけあるのだろうと。
第2次大戦後のトルコは逆キューバだったか。


イナン・オネル氏。
新井氏の発表と共にトルコについて知見を増やす事ができた。


苅部直いとうせいこう大澤真幸氏らが聴講者として参加。

いとうせいこう http://twitter.com/seikoito/status/10416243170
関本洋司 http://yojiseki.exblog.jp/10184033/
江渡浩一郎 http://twilog.org/eto/date-100313


社会運動 355 2009.10.15

解題 危機の時代を乗り越える協同組合・アソシエーション 編集部

 柄谷行人氏の協同組合に対する特徴的な視点は、旧来のマルクス主義が、「生産過程」に「優位」を置く考え方を批判し、むしろ「流通過程」や「消費」協同組合に重点を置くことを強調することにある。

 柄谷氏から見れば「マルクス主義者は、いつも『生産』を重視して、『交換』を二次的なものとして見てきた」のであるが、「資本が剰余価値を実現するためには、単に生産点で労働者を働かせるだけではなくて、それ(生産した商品)を労働者に買ってもらわないといけない」。

 柄谷氏は、「社会主義と国有化」そして「国家と協同組合」の論点に遡及していく。

柄谷氏は、この「ポストモダン」時代の「旗手」といわれた。


世界危機の中のアソシエーション・協同組合
柄谷行人と生活クラブとの対話 柄谷行人

◆協同組合への関心
◆理念の再建
◆理性の批判
◆国有化と社会主義
◆一国では不可能である
◆国連と世界共和国

◆生産・消費をめぐる総体の運動


社会評論社 http://www.shahyo.com

アソシエーション革命宣言
【協同社会の理論と展望】 飯嶋廣・阿部文明・清野真一著
危機に立つ資本主義にとって代わる新たな社会システ
ムとしての協同社会を構想する。A5版/2415円