ゾロアスター、モーツァルト、ニーチェ
ムラデン・ドラー「音楽が愛の糧であるならば」
スラヴォイ・ジジェク+ムラデン・ドラー『オペラは二度死ぬ』(中山徹訳、青土社)
物語(『魔笛』)の筋はよく知られている。〈夜の女王〉は、暴君ザラストロにさらわれた娘のパミーナを救い出すように王子タミーノに頼む。
最後に、ザラストロという名前についていえば、それはペルシア名のゾロアスター、つまり、ツァラトゥストラから来ている。
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『魔笛』(独: Die Zauberflöte)K. 620は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1791年に作曲したジングシュピール(歌芝居。現在では一般にオペラの一種として分類される)。モーツァルトが生涯の最後に完成させたオペラである。台本は興業主・俳優・歌手のエマヌエル・シカネーダーが自分の一座のために書いた。現在もモーツァルトのオペラの中で筆頭の人気を誇る。
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生涯を通じて音楽に強い関心をもっていたニーチェは学生時代から熱烈なヴァーグナーのファンであり、1868年にはすでにライプツィヒでヴァーグナーとの対面を果たしている。
1878年、ニーチェはヴァーグナーから『パルジファル』の台本を贈られるが、ニーチェからみれば通俗的なおとぎ話にすぎない『聖杯伝説』を題材としたこの作品の構想を得意げに語るヴァーグナーへの反感はいよいよ募り、この年に書かれた『人間的な、あまりにも人間的な』でついに決別の意を明らかにし、公然とヴァーグナー批判を始めることとなる。ヴァーグナーからも反論を受けたこの書をもって両者は決別し、再会することはなかった。
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『ツァラトゥストラはこう語った』(Also sprach Zarathustra)は、1885年に発表された、ドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの後期思想を代表する著作。