柄谷行人を解体する

批評家・柄谷行人を―カント、マルクスを視軸にして―読む

8月17日、山手線にほしのあき「あー、NHKの?」

sasaki_makoto2006-08-25

柄谷行人氏:現代思想9月号にインタビュー
      『坂口安吾中上健次』(講談社文芸文庫、9月)


エドワード・W・サイード "Representing the Colonized: Anthropology's Interlocutors"
「被植民者を表象する」『故国喪失についての省察1』(みすず書房


 「世俗=世界性worldliness」という概念が、わたしは有益だと考えてきた。この言葉のなかには、ふたつの意味が含まれている。ひとつには、「彼岸世界(アザーワールド)」に対立するものとしての此岸的(セキュラー)世界という考え方。


地理学を書きかえること、世俗的(セキュラー)な発見をすること、暗黙のまたは内面化された歴史を労を惜しまず回復してゆくこと。これらの作業をおこなうことで、民族誌的探求には紛うことなき世俗的活力が刻印されるのだ。


そしてもしわたしたちが、あらゆる学問分野において旧来のやり方をとおすことが、ギルド構成員に麻酔をかけ隔離することにつながるのではないかと疑うならば、あらゆる形態の学問的世俗=世界性について真実の一端を述べたことになる。